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先輩インタビュー INTERVIEW

「やってみたら、続けたくなった」─無資格・未経験から介護福祉士、主任として活躍する看護助手の今

京都府京都市左京区岩倉にある医療法人寿尚会洛陽病院で働く主任看護助手

急性期一般病棟 主任看護助手

2011年9月に洛陽病院へ看護助手として入職。入職後はパート勤務を続けながら、出産・産休・育休を経験。妊娠を機に介護福祉士の資格を取得し、2019年より正社員に。現在は主任看護助手として病棟全体を支えている。

「やってみてダメならやめよう」から始まった看護助手の道

もともとは病院とはまったく関係のない、アパレル関係の販売員をしていました。ショップで服や靴を売っていて、毎日お客様と話しながら接客をする仕事でした。医療や介護の仕事は、正直「自分とは縁がない」と思っていた分野でした。

出産・子育てを機に仕事を辞め、しばらくして子育てが落ち着いてきた頃に「少しずつ働きに出ようかな」と思っていたタイミングで、洛陽病院の看護助手の求人に出会いました。病院も保育園も家のすぐ近くだったので、「とりあえずやってみようかな」という気持ちで応募しました。

実は働き始めた当初は、「もし合わなかったら3月いっぱいでやめよう」と、自分の中で区切りを決めていました。でも、入職して半年ほどが経ち、当時の病棟師長さんから「どう?仕事には慣れてきた?」と声をかけてもらった時には、「このままこの仕事を続けたいです」と言っていました。

最初は“何もわからない世界”へのキャリアチェンジでしたが、あのとき一歩を踏み出して本当によかったなと思っています。

「自分ひとりで抱えなくていい」と思えた安心感

初めて病院で働き始めたとき、やはり不安に感じたことは“命を預かる仕事”だということでした。「急変が起きたらどうしよう」「自分が何かミスをしたら…」と、最初の頃は常に緊張感がありました。

でも、実際に働いてみると、いつも近くには医師や看護師さんがいてくださいます。困ったことや分からないことがあれば、すぐに相談できる環境が整っていて、「自分だけで抱え込まなくていいんだ」と思えるようになりました。

ある先輩からは、「全部ひとりで背負わなくていいよ。困ったら頼っていいんだよ」と言ってもらえて、その言葉に本当に救われました。未経験で入ってきて、命を扱う現場にいきなり立たされて、不安がゼロなわけはない。でも、チームで助け合いながら働ける環境があるから、自然と「やっていけるかもしれない」と思えました。

それ以来、「わからないことは早めに聞く」「不安を感じたらすぐに声を出す」という姿勢を大事にしています。そして、私自身も新人さんにはそう声をかけるようにしています。

病院からのバックアップ。介護福祉士の資格取得に挑戦

介護福祉士の資格を取ったのは、妊娠中のタイミングでした。少し勤務をセーブしていた時期だったこともあって、「今なら時間が取れるかも」と思ったことがきっかけでした。
実務経験の年数もちょうど満たせそうだったので、総務の方にも相談してみたところ、「じゃあ、そろそろ書類の準備を進めていこうか?」と、とても協力的にサポートをしてくださいました。
「ここまで準備してもらったら、もうやるしかないな」と、私の背中を押してくれました。

もう一つの理由としては、「やっぱり資格を持っている人のほうが強い」と感じていたからです。この仕事を続けていくなら“自分の武器”を持っておきたかったんです。

実際に資格を取ってからは、「もう“わかりません”では済まされないな」という意識が芽生えました。根拠をもって説明する責任もありますし、後輩に教える立場としての自覚も強くなったと思います。中途半端な気持ちではできない仕事なんだと、改めて気を引き締めるきっかけにもなりました。

京都府京都市左京区岩倉にある医療法人寿尚会洛陽病院で働く看護助手・ケアスタッフ

「ありがとう」の涙が、仕事を続ける理由になった

この仕事をしていて一番うれしい瞬間は、患者さんの“感情”に触れられたときです。

たとえば、お風呂にしばらく入れていなかった方が、久しぶりに機械浴で入浴されたときに、「ありがとう」と泣いて喜んでくださったことがありました。
また、昔は病棟でレクリエーションの一環として、患者さんと一緒に病院の駐車場まで車椅子で散歩に行く機会がありました。ちょうどツツジの花が咲く季節で、「こんなきれいな花、久しぶりに見た」と喜んでくださった方の笑顔が、今でも忘れられません。

言葉だけではなく、表情や涙で伝えてくれる“ありがとう”に触れるたびに、「この仕事を続けていてよかった」と思えます。患者さんと直接関わるからこそ、そうした感情に出会える仕事なんだと感じています。

こうした経験は、ぜひ後輩たちにも味わってほしいなと思います。悩むことがあっても、この仕事のやりがいを実感できたら、「続けてみようかな」と思えるはず。私がそうだったように、支えられながら続けていける場所が、ここにはあります。

無資格・未経験でも大丈夫。少しずつできることを増やせばいい

洛陽病院には、無資格・未経験で入職する看護助手が多くいます。私もまったくの未経験からのスタートだったので、「何をどうすればいいんだろう…」という気持ちはよくわかります。

新人さんにはまず、先輩スタッフの動きを見てもらって、「今何をしているのか」「どういうふうに接しているのか」を感じ取ってもらいます。そこから、「ちょっとこれ手伝ってみようか」と、できることを少しずつ増やしていく感じですね。

担当の指導者(プリセプター)はつきますが、「この人しか教えない」ということではなく、病棟全体でフォローするようにしています。たとえば「今日はこの先輩と一緒に動いてみよう」とか、「今日はこの人がサポートに入るね」と、みんなで新人さんを育てていく文化があります。

京都府京都市左京区岩倉にある医療法人寿尚会洛陽病院で働く主任看護助手と病棟看護師

つまずいたときこそ、「みんなで支える」職場の力

この仕事をしていると、精神的にしんどい場面に出会うことがあります。
例えば、褥瘡の処置を目の当たりしたり、終末期の患者さんをお看取りしたり。食事介助中に誤嚥が起きてしまったときに、「自分のせいかも」とショックを受けて涙する子もいます。

そんなとき、私はまずそのスタッフの様子をよく見るようにしています。「あ、この子は今ちょっとしんどそうだな」と感じたら、すぐに看護師さんや師長さんにも共有して、「今日は少し気を配ってあげてほしい」と声をかけます。周りがその子の変化に気づいてくれるだけでも、安心感につながりますし、自然な声かけやちょっとした気遣いが救いになることも多いと思うからです。

洛陽病院は、本当に「人間関係の良さ」が大きな魅力です。看護師さんも先生も他のスタッフも、職種の垣根がない関係性があります。私が「ちょっとしんどいかも…」とポロッとこぼした時にも、先生が「診てあげようか?」と気にかけてくれて。そんな優しさが日常にあふれています。

そして、せっかく働くなら、みんなで楽しく働ける職場がいい。ピリピリした空気は苦手なので、私は“盛り上げ役”として、笑って働ける毎日を作っていきたい─そんな想いで、今も現場に立っています。

医療行為ができなくても、看護助手にしかできないことがある

看護助手は医療行為ができるわけではありません。でも、その分、“患者さんに一番近い存在”として、寄り添う力が求められる仕事だと思っています。

看護師さんたちは医療の専門職としての役割がありますが、私たち助手は、もう少し“生活の中に入り込む”ような立場。患者さんにとって気軽に話しかけられる存在でありたいと思っています。

まるで家族のように、「今日も来てくれてうれしい」と思ってもらえる存在に。それが、看護助手として私が目指している姿です。

京都府京都市左京区岩倉にある医療法人寿尚会洛陽病院で働く主任看護助手

家庭と両立しながら、みんなで笑顔で働ける職場に

私は子育てをしながら、この病院で働いてきました。子どもがまだ小さいときは夜勤を免除してもらったり、家庭の事情に合わせて日勤だけや早出だけなど、柔軟に勤務調整ができる職場です。「子どもが熱を出してしまって…」と私が急なお休みをお願いしたときも、周りの先輩方が皆さんすごく理解してくれました。

最近でも、泣きながら「本当は休みたくないんです」と言ってきたスタッフもいました。でも、そういうときこそ「大丈夫、子どもが第一」「また元気に来てくれたらそれでいいよ」と、伝えるようにしています。私自身が“理解者”になれるように、そして「この職場でなら家庭と両立できる」と思ってもらえるように、これからもサポートしていきたいと思っています。

就職を検討中の方へメッセージ

この仕事は、特別な資格や経験がなくても始められます。でもその分、人との関わりの中で得られる喜びがすごく大きいです。また、医療現場のチームの一員として仕事ができることで、少しずつ知識が身に付いて、資格取得にチャレンジされる方もいます。

誰かの生活を支える実感や、感謝される喜び─そういったやりがいを、たくさん味わえる仕事です。ぜひ、少しでも興味がある方はチャレンジしてみてほしいです。

(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)

看護助手・ケアスタッフ募集中

洛陽病院では、無資格・未経験からスタートした看護助手が多く活躍しています。
「家庭と両立したい」「医療の仕事に興味があるけれど不安」─そんな気持ちに寄り添いながら、チームで支える文化があります。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ見学・お問い合わせからでもお気軽にどうぞ。

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